英語を学習する上でフォニックスという言葉は日本でも一般的になってきていますが、フォニックスを活用し、学習効果を上げている学習者を日本ではあまり見かけません。日本ではフォニックスに関する大きな誤解があるようです。

そこでこちらでは、フォニックスの使い方を正しく理解し、フォニックスの活用でより多くのこどもたちの英語習得が効率化するよう、実践的なフォニックス活用のコツを共有させていただきます。

フォニックスに関する誤解

フォニックスから始める英語学習のメリット

フォニックスを基礎とする英語学習のメリットは以下のとおりです。

  • 知らない単語以外は聞き取れるようになる
  • 正しい発音で意志を伝えられる
  • 本を音読するだけでネイティブ・スピーカーに読み聞かせをしてもらうのと同じ効果を得られる
  • 綴りを覚えるのが簡単になる

ではこんなにメリットの多い学習が全て日本の学校や学習者の間に広まらないのは何故でしょう?疑問に思いませんか?その答えは、フォニックス学習に関するある誤解にあります。

フォニックスの習得はルールを覚えることではない

が日本に帰国して英語の指導に携わりはじめた大きな理由として、こどもたちの英語習得に有効な、メリットが多いフォニックスが日本では効果的に活用されていない、ということが挙げられます。

「フォニックス学習は英語を読む規則を覚えること」

と誤解されて指導されている方が非常に多いのです。

「英語がそのまま入る年齢のこともたちにこの基礎学習をさせないのは非常に勿体無い。。

私が学園の森 ENGLISH をスタートした理由の1つがここにあります。日本の多くの学習者が既存の学習法に縛られ、離れられず、実際に英語を使えるようにならない学習を何十年も続けて、現在でも続けてしまっている事実に愕然とします。

小中学校の教科書や英語教室での指導内容を見ると、折角フォニックスのルールに触れても多くの場合「ルールの説明」に終わっています。これでは残念ながらフォニックス学習が学習成果には結びつきません。

アルファベットのフォニックス読みを一覧にして教科書の1ページに載せている教科書、単発的にフォニックスを取り上げている教科書、カリキュラムが多く、授業での取り上げ方も「ルールの説明」で終わっては効果は限りなくゼロに等しいです。

ではどうしたら良いのでしょうか。

フォニックスは繰り返し練習によるフォームの矯正と動作の自動化

フォニックスによる練習はスポーツや楽器の技術習得の為の自主練習、基礎練習に例えるとわかり易いです。

例えば、ピアノを初めて習う子ども達は

音に慣れる・音への感受性を高める

① 先生の弾くピアノの音に触れる
② かんたんな曲を聴いたり、音階を聴いて歌ったりすることでそれぞれの音が音階の違う音であることを認識する

音と文字のつながりを認識する

③ それぞれの音の楽譜上の表記のルールを知る
④ 音の長さや休符など音の高さ以外のルールを知る

文字から音を想起して発音する

⑤ 実際に譜面上に表記された音符をピアノで音を出してみる
⑥ 徐々に音符の数やパターン(並び順、長さ、休符)を増やし楽譜を読んで音を出すという行為を繰り返す

簡単な曲(ストーリー)を意味を意識しながら演奏(音読)する

⑦ 音のかたまりがそれぞれ役割を持ち、意味を持つことを認識する

というステップを踏みます。楽譜を読んで演奏できるようになる過程はフォニックスによる英語の基礎固めのルーティンを理解する上で役立ちます。

ここで大切なのは、

毎日、音と文字(音符)に触れ、実際に音を出してみること

客観的に見た場合、日本にいるこどもたちの英語習得とネイティブのこどもたちが英語を母語として習得する際の一番大きな違いは英語の音に触れる時間の圧倒的な差。それを埋める効率的な方法がフォニックスによる学習です。毎日の生活でルーティンとして意識的、そして効率的な英語の音の取り込み作業をするのがフォニックス学習です。まず英語の子音と母音の音のインプット・アウトプットを基本的な音からはじめて、基本的な音が入ったらそれらを組み合わせ、徐々により複雑な音のコンビネーションへとステップアップしていきます。音を聞いて発音することの繰り返しを行うことで、まず子ども達の頭の中に英語の音のライブラリを作り上げます。

一度ライブラリが出来てしまえば子ども達に英語の音への感受性が高まるので、カタカナ英語とは一線を画した効率的な英語学習を開始することが可能になります。それ以降の日常生活や学校、ご家庭での英語の音への接触がそれ以前とは全く違った「英語の音」として認識され、蓄積されていくのです。

音の次は文字。不安定な音の記憶をより定着させ、複雑な音の組み合わせを記憶するツールとして英語の音と文字を結びつけていきます。

音楽の楽譜の話にもどりますが、音から入り、音を耳でコピーして発音、そして楽譜に音符を記していく、他の音楽家の記した音符を読んで音を再現する、この作業は英語も音楽も同じです。音から文字へと着実にステップアップする子kとで読解と発音の精度とスピードを向上させ、多くの親世代が持つ根本的な英語の文字の羅列(または楽譜)への抵抗を持たせないまま、まるで我々が日本語を読むように英語の本をスラスラと読めるようになります。

親世代の持つ英語の長文への抵抗感を持たせません。

フォニックスで目指すのはまさにこの我々が日本語を読むように英語が読める状態です。

日本語を介さない学習法への近道

音楽家が楽譜を読んで演奏するのと同様に、フォニックス学習者が英語をインプットアウトプットする際、日本語は介入しません。この点がフォニックス学習のもう1つの大きな利点です。

そしてこのインプットアウトプットの感覚を身につけられるベストなタイミングが年中・年長さんから小学校低学年の期間、ネイティブの子たちが学校でフォニックスを学ぶ期間です。

英語の音をそのまま吸収し、その英語の音を文字と関連づけて、英語の音として発音する」

一見簡単なようでカタカナやローマ字読みが身についてしまっている大人達が一番苦手とする行為です。既存の学習法を経た多くの日本人が英語のリスニングやスピーキングが上達せず、英語を人前で話すときに自信が持てない大きな原因です。

そしてこどもの頃に一度持ってしまった苦手意識は、多くの日本人に一生付いて回ります。

この苦手意識を持たせる前に多くの子ども達に「英語の音をそのまま吸収し、その英語の音を文字と関連づけて、英語の音として発音する」学習方法を経験して身につけて英語学習をスタートして欲しいのです。

めげない|折れない心を培う

子ども達は英語の音を発することに関しては超初心者なので、最初からスラスラ発音良く読めるわけではありません。思ったところにボールが飛ばなかったり、飛んできたボールの行方がわからなくてちゃんとキャッチ出来なかったり悔しい思いもしますが、

・音を注意深く聞く
・自分の体の動きとその動きから出る結果の関係を意識しながら、基本動作を繰り返す
・上手な子を観察して真似をする

を続ければある点から意識しなくても体が自然に動く状態になります。

また、英語をしゃべる時の基本姿勢も大事。

・息を吸ってお腹から声を出す
・口角を上げてすこし力を入れる
・英語を話すときは優しさより強さ、自信満々な態度が重要

これらを早いうちから身につけることは、将来自信を持って英語で生活や仕事をする上での基礎になります。(そしてスポーツや楽器演奏と同様に、基礎練習、基本姿勢は上級者になっても有効です。)

一緒に練習がんばりましょう!